ARでオリジナルの道案内を作成①
2023/6/17
エモーショナルなARナビゲーションを目指して
数年前からGoogleマップアプリには「ライブビュー」と呼ばれる機能が導入されました。
この機能では、徒歩でのナビゲーション中にカメラに映る現実世界の街並に、ARで3Dのナビゲーションを重ね合わせて表示してくれます。
実用本意の用途では、すでにGoogleマップのライブビューで充分といえます。
ですが、結婚式会場にウェルカムボードを設置するというニーズがあるように、特別なお客さんを特別な会場に招待するには、何か一味違った方法で道案内したいというニーズが今後生まれてくるかもしれません。
ということで、今回から何回かの記事に分けて、オリジナルのARナビゲーションを作って、Vitalify Asiaのオフィスまでの道案内をしてみたいと思います。
今回の進捗
現在の進捗を動画に収めましたのでご覧ください。
3Dの矢印で目的地までの方向を示すという基本的な仕組みはGoogleマップのライブビューと同様です。
このデモでは、ユーザーが矢印に到達するごとに次の矢印が表示されるように調整しました。
また、各矢印に個別のメッセージを表示できるようにしました。
次回の記事では、矢印のアニメーションやテキストの表示方法などを改善して、Googleマップのライブビューには無いエモーショナルなナビゲーションを目指してみたいと思います。
使用した技術
今回メインで使用したのは、Googleが提供するARCore Geospatial APIと呼ばれる位置測定技術です。
ARCore Geospatial API は、デバイスセンサーとGPSデータをから得られる位置情報とデバイスのカメラに映る景色を、Visual Positioning System (VPS) によって照合して、デバイスの正確な位置を特定します。
GPSだけから得られる座標が数メール単位の誤差を生じるのに対し、VPSを組み合わせた座標情報は数十センチの誤差にまで縮まります。
例えば、現在地から目的地までの歩道にARでナビを表示しようとしても、GPSだけを用いたのでは誤差が大きすぎて使い物にならないということは簡単に想像がつくでしょう。
VPSを使用して数十センチ単位の誤差の正確な位置情報を得ることで、実用レベルのナビを地上に設置することが出来ます。
15 年以上にわたって世界中で撮影されてきたGoogle マップのストリートビュー画像がVPS の基盤です。
この膨大なビュー画像から、ディープニューラル ネットワークにより長期間にわたって認識される可能性が高い部分が点群として抽出されています。
これらの点群が数百億枚の画像にわたって結合されて、地球環境の3D点群が計算されます。
ユーザーのデバイスがGeospatial API にリクエストを送信すると、ニューラル ネットワークがスマホカメラからの画像のピクセルを処理して、ユーザーの周囲の環境から認識可能な部分を見つけます。
それを上述の膨大な点群と照合することで、GPS だけから得られるよりもはるかに正確な位置を提供します。
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Vitalify Asiaでは、Unityによる先進的な技術を使用したアプリを日々開発しています。
ゲーム開発、AR/VRアプリ開発、2Dイラスト制作、3Dモデリングを得意としています。
上記以外にも幅広い分野でのアプリケーション開発が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。