CrazyGamesでゲームをリリースしてみた

2023/6/10

CrazyGamesでゲームをリリースしてみた


昨年弊社は、Silly Walkersというタイトルのスマホ向けハイパーカジュアルゲームを開発しました。

歩行が安定しないロボットを操作して巨大モンスターを倒すお手軽ゲームです。


某パブリッシャーからテスト版をリリースし、Android版のCPIテスト(0.4ドル以下)、継続率テスト(Day-1継続率40%)を順調にクリアしていきました。

ところが、iOSのCPIテストを通過できずに敢えなく終了。


このまま埋もれさせるには惜しいので、もう一度このゲームを表舞台に立たせるべく、CrazyGamesでリリースしてみました。


公開したゲームは下記からプレイ可能です。

https://www.crazygames.com/game/silly-walker


この記事では、まだ日本では情報が少ないCrazyGamesでゲームをリリースする手順を解説したいと思います。

CrazyGamesとは


CrazyGamesは、ブラウザで手軽に遊べる世界最大級のゲームプラットホームです。

2014年にベルギーのRaf MertensとTomas Mertensの兄弟により設立され、現在では約7000ものゲームが公開されています。

ほとんどのゲームが日本語対応していないため日本ではあまり馴染みが薄いかもしれませんが、世界ではおよそ3千万人が継続的にプレイしています。

スマホゲームのように個別のゲームをインストールする必要はなく、ブラウザを立ち上げるだけですぐに膨大な数のゲームがプレイできる気軽さが最大の特徴です。

Unity製ゲームなら手軽にリリース可能


Unity製のゲームであれば、多くの場合、ほんの少し手を加えるだけでCrazyGamesでリリースすることが出来ます。


スマホのスワイプとタップが、パソコンではマウスの移動とクリックに対応します。

そのため、傾き検知やARなどのスマホ特有の機能を使用していなければ、特に大きな改修は不要です。

CrazyGamesでゲームを公開するには

CrazyGamesに開発者として登録するには、Googleアカウントを使用するか、メールアドレスとパスワードを登録するか、いずれかの方法を選ぶことが出来ます。


登録が完了したら、管理画面のMyGamesページを開いて、"Submit a game"ボタンを押します。

ゲームの詳細を入力します。


使用しているUnityのバージョンや、ゲームの情報などを入れていきます。

Compressionの項目は"Brotli"を選択しましょう。ほとんどのウェブブラウザがこの形式に対応しています。

ゲームのデータをアップロードします。UnityからWebGL形式で書き出したファイルをドラッグ&ドロップするだけです。

カバーイメージも忘れずにアップロードしましょう。

アップロードが完了したら、Saveボタンを押して、QA Toolによる診断を実施します。

QAツールの画面です。

ここで問題がなければ次の画面に進み、利用規約への同意などにチェックしていきます。


以上で完了です。


ゲームの提出を行うと、CrazyGamesによる審査が行われます。

審査は早くて1日、長くても数日以内には完了するようです。

ゲームがリジェクトされたら


CrazyGamesでリリースされるゲームには、ゲームが守るべき品質基準が定められています。

初回提出時には入念な審査を経て、リリース可否が判断されます。

実は、我々のSilly Walkersも何度もリジェクトの憂き目に遭いました。


大変困ったことに、リジェクトとなった詳細な理由は明かされません。

「Please note that due to the very high number of submitted games, we can't provide individual feedback for each submission. (とても多くのゲームが提出されるため、それぞれの提出に対しての個別のフィードバックは提供していないことをご留意ください)」とのことで、ガイドラインへのリンクが示されるのみです。


ということで、なぜリジェクトになったのかを自分達で推測する必要があります。


今後CrazyGamesでご自身のゲームをリリースすることに挑戦する皆さんのために、我々が特に重視した品質基準と、実施した対策を下記に記載します。

起動してすぐにゲームの本編を開始できる

プレイヤーが一目見たときにすぐに、ゲームの主題を明確に示す必要があります。

例えば、ゲームの本編(いわゆる「インゲーム」)と、アップグレード画面(いわゆる「アウトゲーム」)が交互に表示されるようなゲームの場合、起動直後にまずは本編から開始するような設計にしましょう。

プレイを開始してすぐに遊び方を理解できる

ゲームは理解しやすいものでなければなりません。ゲームの開始時に簡単なチュートリアルを追加しましょう

ゲームのサイクルを途切れさせない

プレイヤーが負けたり死亡したりしたときに、ゲームを継続するための機能を入れる必要があります。

効果音やエフェクトを入れる

ゲームの世界に影響を与えるすべてのキャラクターのアクションには、それに応答する何か (サウンド、パーティクル エフェクト、カメラの揺れなど) が必要です。

結果発表


リリースから3週間程度経過した段階での実績を公開します。

およそ18万人の方にプレイして頂き、約519ユーロの収益を得ました。

初回リリース時にはCrazyGamesのトップ画面に新作として掲載され続けるので、初動のプレイ数はかなり稼げるようです。

ただ、その後は露出度がぐんと下がるので、それに応じてプレイ数もガクッと落ちることが見込まれます。

そのため、1年継続してどのような数字が得られるのかは未知数です。


決してビジネスとして成立する収益ではありませんが、既存のタイトルをとりあえずリリースしてみただけでこのような結果を得られたことは、まずまずの成績と言えるのではないでしょうか。

CrazyGames向けに改善を施していけば、もう少し数字を上げていけるかも知れません。

また進展があればこの場でご報告します。


通常スマホでゲームをリリースしても広告を打たない限りインストール数はほとんどゼロなので、自然流入だけでこれだけの方にプレイしてもらえるというのは大きな励みになります。

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Vitalify Asiaでは、Unityによる先進的な技術を使用したアプリを日々開発しています。

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2023/05/31